お客様に「ダメ!」って言えますか?

さて、私の本業はデザイナーです。

日々デザイナーとしてお仕事をしていると、
お客様からご要望として

「えっ、それはデザイン的にアウト…」

というような指示をいただくことがあります。

例えば、

メインのメッセージよりも
代表者の写真を大きくしろとか、

若い女性向けのハッピーな訴求なのに
背景色を全面ドブ色にしろとか。笑


そんな内容なら

「いや、それはないですよ」

って簡単に言えます。

デザイン的な知識として、
それがダメな理由を明確に説明できるからです。

でも、これも例えばですが

「我が社はあらゆる媒体で女性の社会進出を応援するというメッセージを発信していますが、このチラシだけは、男尊女卑主義の男性を全面的に支持します!これは社長命令です!」

なんて言われてしまったとしたら、
どうでしょう?

普通に考えたらあり得ないですよね。
でも、重ねて

「社長命令です!できなければ今後一切の発注はよそに出します」

とか言われたりして。

もしもそうなったら、
あなたならどうしますか?

飲み屋のママに学ぶ


突然告白しますが、
私は人生の大半を飲んだくれて過ごしてきました。

それはもう飲んでいました。
ええ、それはもう。笑

特に、20代の半ばと30代の初め頃には
ママと呼ばれる人たちのいるお店に通っていました。
いわゆるスナックやゲイバーなどです。

それで気付いたのですが、
ママさんって、
常連客になればなるほど
どんどん辛辣になっていくんですよ。

通いはじめの数回は、
どんなにダメな客でも、滅多に否定しません。

「分かるわ~、あなた頑張ってるわよ」

みたいに、めっちゃ優しく対応します。

でも、週に1回は必ず来るみたいな
常連になってくると、

「それはあなたが悪いでしょ!なんで分からないの!?」

みたいになるんです。笑

ママさんは人間力がとても高い方が多いので、
仰ることは真っ当な意見ばかりです。
でも、お客さんを否定しちゃって大丈夫なの?
って思うじゃないですか。

逆なんですよ。

否定されたお客さんは、
通う頻度が週1から週3に変わるんです。
本当に。

サービス業で薄利多売が上手くいかない理由


飲み屋のママさんの話、
今思い返せば経済学だよなぁと思います。

お客様を否定するのって、
関係性が築けていなければ
とんでもないハイリスクです。

相手の考えを覆すのは非常に骨の折れる作業ですし、
それを試みて、万が一にも嫌われてしまったら最悪です。
以降の売上がゼロになるのですから。

そのリスクを冒してでも、
本当に相手の為になるようにと
苦言を呈するわけです。

そうしたいと思う相手には、

じっくりと話を聞いて、
相手以上に相手のことを理解して、
傷付けないように、でも相手の為になるように
言葉やシチュエーションを選んで、
全神経を遣って誠心誠意伝える必要があります。

私はそういう場面を何度か見ましたが、
ママさん後光が差してました。
本当にかっこよかったです。

そういった心遣いや、
人生相談のプロとしての姿勢が見えるからこそ
言われた側のお客さんも、気を悪くするどころか、
ますますママに惚れ直すのだろうと思います。
むしろお客さんの方も、
そういった心ある指摘を求めているのだとも言えます。

さて、上記のことから学べるのは、

本当にお客様の為を思うなら、
私たちはプロとして、
時にお客様を否定する勇気が求められるということです。

ここでもう一度質問です。

あなたのサービスを、
一番安いお試し価格で購入されたお客様に

こんなにも多くの手間をかけて
嫌われるリスクを冒せますか?

できるわけないですよね!!!!!

結論です。

言われた作業を言われた通りにこなすだけならAIで充分。

私たち、専門分野におけるプロフェッショナルの価値は、
お客様以上にお客様のことを深く理解して、
必要であればリスクを冒してでも
プロの目線で的確な「それはダメ!」を
指摘することにあるのです。

そのためには非常に多くの手間と労力がかかります。
全身全霊で長時間、たった一人のお客様に
向き合わなきゃいけませんもの。

そんなの、安さを売りにしていたらできるわけがありません。

本当に価値のある、お客様の幸せを実現できるサービスを提供したいと思うなら、
値段でAIと張り合っている場合ではないのです。

自分のためにも、
そして何よりも大切なお客様のためにも


本当のプロフェッショナルなら
安売りを今すぐやめましょう!






SUCSUCは様々な講座を動画で提供しています。
 ↓
動画ページへ


小池 さやか
株式会社SAVIE代表取締役
1982年生まれ
デザイン会社勤務を経て、結婚を機に独立。 その翌年、元旦那に貯金全額を使い込まれて30歳で一文無しのバツイチになる。 死に物狂いで働いて一年間で資本金と引っ越し費用を貯めて株式会社SAVIEを設立。
社名の由来は3匹飼っているサビ猫から。
趣味はバイクツーリング。